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DX化・業務改善ツールの導入は費用対効果で考える

目次

DX化(デジタル化)や業務効率化など、働き方改革を推奨されています。
特にここ4年の中で社会的要因もあり、多くの企業がDX化を進める必要性を感じるきっかけにもなりました。

外出自粛の中、売上を伸ばせた企業とそうでない企業にはいくつか要因がありますが、デジタル化を元から進めたかどうかも1つの理由になっていました。

一方、DX化を進めるにあたって、自社の課題の何から着手すればいいか分からないケースも少なくありません。

結果、現状維持を選択し、DX化が進まないという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、 DX化は費用対効果を考え、業務効率化・コスト削減を達成できる ポイントを解説します。

 

DXに期待することは何ですか?

経営者や役員、または部署責任者やスタッフなどでDX化に期待することは異なるかもしれません。

下記がよくあるDX化のイメージです。

DX化に期待すること

・業務を効率化して、日常業務を早く終えたい

・業務をロボットに任せて、人件費を削減したい

・人的エラーによって、無駄な労働時間が発生するのを防ぎたい

・システムが古いので、新しく更新したい

・DX化したいが、導入に時間がかかるのは困る

・業務の質や従業員のパフォーマンスを数字で管理したい

 

経営者視点でいえば「業務効率化によるコスト削減」、現場視点で言えば「業務効率化による労働時間短縮」が大きな理由と言えるでしょう。

どちらも目的が異なりますが、DX化を通して達成したい社内環境は同じです。

 

DX化は費用対効果検証で一気に進む

 業務が効率化すれば、業務時間を短縮でき、結果コスト削減に繋がります。  結果、先程のそれぞれの目的が違うようで、実際は同じ方向に進んでいることが分かります。

しかし、実際DX化を進めるとなると、なかなか実行されないケースが少なくありません。

一番の原因は費用対効果を検証できていないことにあります。このセクションでは費用対効果を検証する方法について説明します。

定量的測定

定量的測定は数値・数量で効果を検証する方法です。

業務を効率化する際に、実際人間の作業時間をどれくらい削減できるのかがポイントになります。
よってDXツールの導入費用と人件費を比較する必要があります。

図にある通り、1つの業務に対する費用を「作業時間 x 作業件数 x 時給」で計算します。計算結果がDXツールの導入費用を上回れば、費用対効果があると判断できます。

また次に説明する通り、定性的メリットもあるので、費用対効果が必ず上回らねければならないというわけではありません。

 

定性的測定

定性的測定は数値・数量で把握しにくい質的な効果を検証する方法です。

費用対効果を明確に計算することができないケースもあります。

例えば、DX化により業務をロボットに任せることで、人的ミスを削減することができます。人的ミスのリカバーにかかる経費は「エラー対応時間 x エラー頻度 x 時給」で計算できますが、把握している企業は少ないです。

 

また2つ目の 「業務自動化により、残りのリソースを活用できる」 が定性的検証で最も重要です。この点が先程の費用対効果だけで検証しなくてもよい理由になります。

一人の従業員が1日(8時間)要する業務が、3時間短縮されれば、その時間を他に活用することができます。

これが営業部署であれば、3時間あれば1件の案件獲得につながるテレアポや顧客対応に利用できます。結果、DX化にかけたコストを大きく上回る売上を達成できます。

 

また3つ目は、情報漏洩リスクを軽減できる仕組みを構築できるため、セキュリティを向上することが可能です。

 

ツール導入コストはどれくらい?

DX化ツールの導入コストは基本的に「初期費用+月額利用料」で計算されます。
場合によっては一括払いや、サポート費用など支払い方法やサービス提供方法が異なります。

 

例えば、業務効率化に利用されるRPAツールの例を上げると「初期費用30万円+月額15万円」とします。

人件費が30万円だとすると、8時間勤務の時給は約1,900円になります。月額15万円分であれば、80時間分をロボットに任せることで費用対効果があると判断できます。

人件費は税金が発生する一方、DXツールは経費で処理できますので、さらに費用対効果を見積もることができます。

 

RPAツールの場合、1つの業務だけでなく、全部署の様々な業務を自動化できるので、作成シナリオの数によって、大きなコスト削減を実現できます。

 

導入時に気をつけるポイント

最初の一歩が踏み出しくいのは、多くの企業が抱える悩みかもしれません。
しかし今回紹介した費用対効果ベースで検証するというのは、1つの選定方法として有効です。

一方、実際DXツール導入の際に気をつけなければいけないのは「内製化コスト」になります。

内製化コストとは、良いツールやシステムを導入したとしても、現場の従業員が利用できなければ意味がありません。

どれくらいのスケジュール感で考えておいたほうがよいのか?使い方が分からない時はサポートしてくれるのか?など、
 導入後の運用を見越して、計画しておくことが重要です。 

 

また多くのツール提供者の場合、導入前後のサポートがない場合があります。
サポート記載については「○○の使い方がわかりません」などの、ピンポイントに対する回答を指していることが大半です。

企業の課題解決や目指す業務改善を入口からサポートしてもらうためには、代理店や専門のサポート会社を探してみるほうが良いです。

 

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